なかなか妊娠しないときは?

不妊の原因を自分たちで気づくことはとても難しいことです。
妊娠のプロセスのどこかでトラブルがあれば妊娠には至りません。受精のタイミングが合わずに不妊になるケースは意外に少ないと言われています。妊娠しにくい原因を調べる検査は男性女性にそれぞれあり、原因がわかれば、それを補う治療を行うことができます。

不妊の検査

自分たちの身体が妊娠できる状態か、妊娠のトラブルになることがないかを調べるのが不妊の検査です。
男性の検査は精液の検査で、精液の量や濃度、精子の運動量などを調べます。
女性の検査は月経周期に合わせて行われ、血液検査でホルモンや卵巣に残った卵子の量や子宮や卵管の状態などを調べます。女性の検査は1〜3ヶ月程度と男性の検査よりも時間がかかります。
原因がわかれば治療もできることが多いので早めに2人で検査を受けることが大切です。具体的には、パートナーと将来子供を作ろうとする際には、「ブライダルチェック」のような検査を女性だけではなく男性も受けるべきです。

不妊の原因

妊活にとても大切なコミュニケーション

妊娠を希望している時の未妊の時期や、不妊症と診断される前は見通しがたたず強いストレスを感じてしまい、ホルモンや健康にも悪い影響を及ぼしてしまいます。妊活も妊娠も1人ではできません。カップルで一緒に学び、一緒に歩んでいくことがとても重要です。2人のコミュニケーションをスムーズにするために、検査や治療をスタートする前後のプロフェッショナルとのコミュニケーションはとても有効です。

妊活に必要な健康な身体づくり

精子は2ヶ月半、卵子は6ヶ月かけて成長することからもわかるように、妊活には健康な状態を維持することがとても大切です。妊娠と出産だけでなく、長い育児期間を健康に過ごすためには毎日の規則正しい生活や食事、運動を心がけることがとても大切です。

不妊治療について

検査により妊娠しにくい原因が見つかった場合は治療をして妊娠を目指します。特に問題が見つからない場合は妊娠の可能性を高めるための治療を行います。タイミング法→人工授精→体外受精→顕微授精というステップで進んでいくことが一般的ですが、不妊原因や年齢により、クリニックの診断ごとに治療方針が変わります。この度2022年4月からの不妊治療の保険適用の開始で、1組1組のカップルごとにチャンレジできる幅が広がります。
不妊症の診断と治療の方針や治療実績は、個々のクリニックにより違いがあります。

一般不妊治療

Step1

タイミング法
妊娠しやすい最適な日時に性交渉を持つタイミングを、医師が指導することで妊娠を目指す方法6回以上で妊娠しなければ、その後の妊娠率は停滞するため、不妊治療方法のステップアップを検討することをおすすめします。

Step2

人工授精
精液中から動きのよい精子(運動良好精子)を取り出して濃縮し、妊娠しやすいタイミングで子宮内に細く柔らかい管(カテーテル)により注入する医療技術です。

高度生殖医療

Step3

体外受精
採卵手術により排卵直前に体内から取り出した卵子を体外で同じ培養液の中で培養して受精させ、受精して分裂した受精卵を子宮に戻す方法。

Step4

顕微授精
動きがよく形の正常な1個の精子を卵子の中に細い針で注入する方法。
男性側に原因のある不妊症など体外受精では受精が起こらない可能性が高い場合に実施します。